
2023/05/20 - 2023/05/22
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j3matuさん
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この旅行記のスケジュール
2023/05/20
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車での移動
→ 関越自動車道 沼田IC
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奈良古墳群
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尾瀬第一駐車場で車中泊
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この旅行記スケジュールを元に
昔から歩くのが大嫌いだった私にとって、尾瀬は「尾瀬=たくさん歩く=私には無理」と長い間避けてきた場所でした。しかし、急に山歩きにはまって約1年半。少しづつ歩く距離が伸びてきて、ある日、「あれ? 最近、私、尾瀬に行けるくらい歩いてない?」と気がつきました。歩けると気がついたら、湿原好きな私としてはもう行くしかないでしょ。
今回は初めての尾瀬ということで、やはり基本の水芭蕉の季節は外せない。それと、富士見田代の池塘が、雪に覆われ、八幡平の有名なドラゴンアイみたいになるというので、それも見てみたい。あと、山小屋に泊まって、尾瀬の朝焼け、夕焼けも見たい…というわけで、水芭蕉が見頃を迎え、けれども富士見田代の雪が融けきる前で、なおかつ2日続けて快晴で、仕事が休める日…となかなか難しい条件で日程を熟考しました。毎日天気予報や尾瀬のブログに目を通し、ギリギリまで検討しましたが、完全に条件が合う日は見つかりませんでした。妥協して、2日間お天気はいいけど、朝夕は雲が多め予報で、朝焼け、夕焼けは難しい日を選択。天気予報が外れるか、ずれ込むかして、雲がとれることを祈りつつ尾瀬に向かいました。
全行程です。
5/20(土) 午後出発して群馬県沼田市の奈良古墳群見学。その後、道の駅白沢の望郷の湯で日帰り入浴、花の駅かたしな花咲の湯で夕食をとり、戸倉の尾瀬第一駐車場で車中泊。
5/21(日) バスで鳩待峠に行き、鳩待峠から富士見田代までピストン登山の後、宿泊先の山の鼻小屋へ。山の鼻に到着後、研究見本園と牛首分岐まで散策。
5/22(月) 尾瀬ヶ原を周回して、鳩待峠に行き、バスで駐車場に戻ります。帰り道、道の駅尾瀬かたしなで昼食。
写真が多くなったので、旅行記は3つに分けました。この旅行記では、前日の車中泊から翌午前中の鳩待峠から富士見田代までのピストン登山を紹介させていただきます。
鳩待峠~富士見田代ピストンの歩行距離 10.8km、アップ 458m、ダウン451m
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- グルメ
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円 - 3万円
- 交通手段
- 高速・路線バス 自家用車 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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午前中に仕事をしてから、マイカーにて尾瀬に向かいました。関越自動車道沼田ICに15時頃着き、せっかくなのでちょっと寄り道をします。群馬県にあるけど、奈良古墳群というところです。
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沼田ICから3分ほど一般道を走り、こんな砂利道をちょっと行った先にあります。
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目の前は川沿いに田んぼや畑が広がっています。
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説明書き。
奈良古墳群はきれいな石室が露出している古墳で、特に7号と10号古墳が有名です。
こちらの古墳群からは馬具の副葬品が多数見つかっており、古代から馬生産が盛んな地域だったことを示す重要な遺跡となっているそうです。 -
道はウッドチップが敷かれ、歩きやすくなっていました。
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しかし、肝心な古墳の方は今にも雑草に埋もれてしまいそう…。
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きれいな石室が残っていることで有名な7号古墳。入口が鬱蒼としていて、中に入るのに勇気が必要です。
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石室の中。きれいな石組ですね。中はヒンヤリしています。
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石室の近くには野の花が咲き乱れていました。
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この辺は古代から変わらない景色なんだろうなぁと考えると、感慨深いです。すぐ近くに川があって、平地が広がっていて、少し行くと山があります。とても生活しやすそうなところです。
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15:46、道の駅白沢の展望台にやって来ました。
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先日行った赤城山方面の眺め。
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ヤマボウシの花がちょうど目の前に広がっていました。見事ですね。
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反対方向には駐車場越しに特徴的な稜線の山が見えます。なんていう山なんでしょうか?ご存知の方がいらっしゃったら教えていただけると嬉しいです。
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道の駅白沢にある望郷の湯です。今夜は車中泊する予定なので、日帰り温泉で汗を流します。入館2時間までで700円。内湯も露天風呂も広々としていて、空と緑が見える気持ちの良いお風呂でした。シャンプー、ボディシャンプーはありますが、コンディショナーはありませんでした。
白沢高原温泉 望郷の湯 温泉
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入浴後は美しい池を眺める休憩所で、まったりと涼むことができました。
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館内にはちょっとした土産物やアイス、飲み物を購入できる売店やレストランもありました。
レストランで食事もする場合は、入館時間が1時間延長できるらしいのですが、夕飯にはまだ時間が早いので、食事は別のところに移動してからにしようと思います。 -
望郷の湯を出て、すぐ隣にある展望スポットからの眺めです。
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赤城山方面の眺め。
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おお~、これは!
沼田の有名な「河岸段丘」ですね。教科書などにもよく載っているので、ご存知の方も多いかと思いますが、「河岸段丘」とは、長い年月をかけて川が浸食と堆積を繰り返し、階段状になった地形のことです。沼田の河岸段丘は大規模で、形がはっきりしていて美しいことで有名です。確かに階段状になっているのがはっきり分かります。7段あるらしいのですが、ここからだと6段しか見えないですね。 -
夕飯を食べようと、18:04、「花の駅片品 花咲の湯」にやって来ました。温泉に入るならば入口で入館料を払う必要があるのですが、食事するだけなら無料です。入口で食事だけの旨を伝えると、バンドを渡され、食事した料金はそのバンドにつけておいて、退館するときに精算する方式です。
花の駅・片品 花咲の湯 温泉
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ガラス張りの館内の窓からは美しいガーデンが見えます。
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どれも美味しそう。
レストラン花咲 グルメ・レストラン
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テーブル席からはきれいな緑が見えます。
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悩んだ末、尾瀬まいたけ丼にしました。1150円。
野菜がたっぷりで、彩りもいいですね。ごはんの上にキャベツの千切り、豚の薄切り肉が2枚、ズッキーニやパプリカのソテー、そしてたっぷりのまいたけのソテーが乗っています。まいたけはバターの香りがして、濃厚な味がします。他の野菜も肉汁が染みてておいしい。 -
単品で鱒の唐揚げも追加しました。400円です。
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夕食後、尾瀬の玄関口である戸倉の尾瀬第一駐車場にやって来ました。19:00着。沼田ICから真っ直ぐ来ていれば、車で50分くらいのところにあります。道は全線センターラインがある道路で、それほど曲がりくねった山道でもなく、運転に不慣れな私でも来やすい道でした。
今夜はここで車中泊をして、明日の朝一のバスに乗って、尾瀬に向かおうと思います。 -
夜ですが、1/3くらいは埋まっている感じでしょうか?私の他にも車中泊組がそれなりにいる感じです。
尾瀬第一駐車場は平地で、夜でもライトがついていて、トイレもきれい(ウォシュレット付き!)なので、車中泊しやすいところです。早朝にはかなり満車に近い状態になっていたので、車中泊にしてよかったです。
前回の屋久島での車中泊は、いろいろと準備不足で苦い思いをしたので、今回は準備万端でのぞみました。前のシートから後ろはいろいろと詰め物をしてフラットにしたら、背の低い私ならば軽でも足を思いきり伸ばして眠ることが可能になりました。窓は目隠しも兼ねて、断熱シートで覆い、なおかつ防寒用に冬用毛布や冬用の寝袋を持ち込みました。実際には冬用毛布だけで十分だったので、寝袋は使用しませんでした。あと、エンジンを切ったあとの灯りに、アウトドア用の乾電池使用のランタンを持って行ったのが重宝しました。 -
十分に準備したおかげで、2回目の車中泊は大成功。思いの外、ぐっすりと眠れました。
4:37、起床して駐車場を出たところにある橋の上から朝日を眺めます。ちょっと雲が多めですかね? -
反対側の眺め。
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駐車場を5時に出るバスに乗って、5:23、鳩待峠に到着しました。
鳩待峠 自然・景勝地
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辺りにはうっすらと霧が立ち込めています。
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バスに乗っていた人達は全員正面にある尾瀬ヶ原方面に行く道を下って行ってしまいました。
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そして、私は一人小屋の奥にひっそりとあったアヤメ平方面への登山口へ。孤独な登山のスタートです。スタート地点の標高は1591m。
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登山道はすぐに鬱蒼とした林の中に入って行きます。
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これ以上霧が深くなったらどうしよう…。
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人の気配が全くしない…。いくらマイナールートとは言え、水芭蕉シーズンのお天気の良い日曜日ですよ?もうちょっと人がいてもいいのでは?
最近、尾瀬では熊の目撃情報が多数出ていることもあり、もう不安しかない。 -
熊が出ないように、熊鈴を鳴らして、ストックを打ちつけて、歌を唄いながら、騒がしく進みます。(人に出会ったら心強いけど、この状況で出会ったらきっと恥ずかしい)
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ぬかるみゾーンに入りました。あまり長くはなかったです。ホッ。
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そして、残雪ゾーンに入りました。今年は雪が少なかったそうなので、これでも残雪はマシな方なのだそうです。確かにずっと雪が積もっているわけではなく、所々途切れて木道が見えているので、道を見失う心配はありません。
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再びぬかるみゾーン。木道が川のようになっています。でも脇はぬかるみがひどいので、木道を歩いた方が良さそうですね。
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わぁ、朝陽が差し込んできて、神々しい雰囲気。
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朝露がキラキラして綺麗です。
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残雪が残っているような所にも桜が咲いていました。
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木道が見えないほど雪が積もっているところも、赤い布の目印があって助かります。
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長い樹林帯を抜けて、6:50、横田代の湿原に出ました。標高1860m。
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誰もいないので、堂々と木道の上に座って朝食タイムにします。
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朝食は持参したパン。
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誰もいない湿原で、景色を堪能しながら食べるごはんは最高!幸せです。(このとき、熊のことは頭から飛んでいます)
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この横田代は傾斜している湿原です。緩やかな坂の上をどこまでも木道が続いていきます。
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あ、水芭蕉、発見!
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水芭蕉は木道の下や灌木の中にひっそりと咲いているようです。
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こんな感じ。
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木道をだいぶ上がってきて、振り返ると至仏山が見えました。残念ながら雲の中ですが…。
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白いポヤポヤな穂をつけるワタスゲの花が咲いていました。花は穂より地味です。
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枯れ草の中にひっそりとショウジョウバカマが咲いていました。
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進路妨害が…。雪の重みで倒れたのか、ここ以外にも木道を塞ぐ倒木が数か所ありました。これくらいならまだいいのですが、中にはまたぐにもくぐるにも中途半端な高さのものがあって、難儀するところもありました。
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左側の板を歩くしかないけど、折れたらどうしよう…。
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あ、前方に燧ケ岳が見えてきました。燧ケ岳には雲がかかっていないですね。クリアです。
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見た瞬間に凍りつく…大きい…。こ、これ、誰の足跡?
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うっすらと見える冠雪の山は新潟の平ケ岳あたりでしょうか?
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再び振り返ると…おぉ~! 至仏山の雲がとれているではありませんか。素晴らしい眺めです。
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7:36、中原山の山頂に到着しました。標高1968m。山頂は眺望なしなので、さっさと先に進みます。
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中原山の樹林帯を過ぎたら、360度開けた広大な湿原が現れました。「天上の楽園」として知られるアヤメ平です。標高1969m。本日の最高地点です。
右方向、燧ケ岳方面。アヤメ平 自然・景勝地
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アップで。
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正面の景鶴山や平ケ岳方面。
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アップで。
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左方向、至仏山方面。
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アップで。
カエルの声と風の音しかしない絶景の湿原です。 -
反対方向、日光白根山方面。連なる山々の稜線が美しい!
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左右に開けた景色を眺めながら、燧ケ岳に向かって木道が続いていきます。夢心地のハイク。
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燧ケ岳がきれいに見えますね。こんなに標高が高いところに、信じられないくらい広い平地が広がっています。
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アヤメ平の少し先に右側が切り立った崖で、視界が開ける場所がありました。アヤメ平もよかったけど、私はここが一番気に入ったかも。
左方向、日光白根山方面。 -
正面、深い森の向こうに片品村の町並みが…。(写真には写りませんでした)
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そして、右方向の眺め。熊笹の淡い緑と残雪のコントラストが素晴らしい。絶景です! 誰もいないので、思わず叫んじゃいました。「もう最高~!」 (ここでも熊のことは頭から飛んでいる)
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この辺の木道はきれいで、滑り止めのゴムもついています。
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8:10、本日の目的地、富士見田代に到着です。標高1890m。結局、ここまで誰にも会いませんでした。
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この富士見田代の池塘にもう少し雪が残っていると、有名な八幡平のドラゴンアイみたいになるようなのですが、少し遅かったみたいですね。先日、真夏のように暑い日が数日続いちゃったからなぁ…。でもまぁ、少しだけでも雪が残っていてよかったです。十分美しい眺め。
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この富士見田代から尾瀬ヶ原の竜宮の方に下りて行く道があり、そちらの方が近道なのですが、残雪も多いし、急坂だというので、来た道を戻ることにします。
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こんな山の中にもショウジョウバカマ。
そして、富士見田代から少し折り返したこの辺りでようやく初めて人に出会いました。お互いに「初めて人に会った~」と喜び合いました。人が多くても嫌なのですが、こんな山深い(しかも熊が出そうな)ところでずっと一人というのもちょっと不安なものです。 -
第一遭遇者に別れを告げ、燧ケ岳を背に孤独なハイクに戻ります。
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8:37、アヤメ平に戻ってきました。
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ん? 行きには気づかなかったものが…。
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カエルの卵かな?中が透けて見えて、何やらおたまじゃくし状のものがにょろにょろしています。
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こっちの卵は中の粒が丸くて、大きな感じがするけど、違う種類のカエルの卵なのかな?
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湿原を保護するシートをかけてあるところがありました。かつてアヤメ平は「天上の楽園」として注目を集めた時期があって、そのときに大勢のハイカーが押し寄せて、湿原を踏み荒らし、裸地化してしまったそうです。それから長い年月をかけて地元の方々が修復作業に当たり、ようやく今の状態まで回復させたそうです。一度失った自然は取り戻すのが大変です。大事にしたいですね。
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帰りは至仏山に向かって歩きます。
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灌木の中へ入って行きます。
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緑が美しい針葉樹。
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横田代に戻ってきました。至仏山の右隣の奥の山も見えてきましたね。新潟の山々かな?
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平ケ岳方面も雲がとれて、きれいに見えるようになりました。
そして、この横田代からボチボチ人に出会うようになって来ました。これから登る人が多いんですね。 -
再び水芭蕉。今回、このアヤメ平コースの中で水芭蕉が見られたのは横田代だけでした。
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そして再び、どうやって進めばいいか悩む残雪&倒木ゾーンに入ります。しかも、下りの方が滑りやすく、一度コロンとお尻をつき(お尻をついたのが雪の上で事なきを得た)、そこまではいかなくともツルリと足をとられそうになりヒヤッとしたことが数回ありました。雪が途切れたところの木道が凶悪なほど滑ります。
登って来る何人かの人に「アイゼンなしでも大丈夫でしたか?」と聞かれて、「慎重に進めば、なくても大丈夫ですよ。私は使わずに行って来ました。」と答えました。実際、雪は途切れ途切れなので、アイゼンをつけたり外したりする方が面倒だと思いました。ストックで突きながら、固そうなところを選んで慎重に歩けば滑ることはありませんでした。雪の上よりも木道の方が危険だと思い、場所によってはわざと雪の上を歩いたくらいです。(あくまでも私が登ったときの個人的な見解です。残雪の状況によっては装備が必要になる場合もあるので、登山前にきちんと情報を仕入れて、コース状況に応じた装備で登ることをおすすめします。)
しかし登って来る人の中に、サンダルの人がいたのにはびっくりしました。(思わず2度見した!) 彼にもアイゼンのことを聞かれたのですが、「アイゼンはなくても大丈夫だけど、サンダルは難しいんじゃない?」と言うと、「濡れるの好きなんで、大丈夫です!」との返事でした。そういう問題ではない気がするんだけど…。ま、アイゼンを知っているということは、満更登山素人ではなさそうだし、私は一応忠告したし、後は自己責任ということで。ケガしないように気を付けてね。 -
つるつるする木道を抜けて、ようやくホッ。根っこだらけの道が愛しく感じるとは!まぁ、根っこだらけの道と言っても、いつも行く青梅の山などの杉の根っこ道に比べれば全然控え目だし。
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10:27、鳩待峠に戻ってきました。ここまで来たら人も多いので安心です。熊に会わなくて、本当によかったです。鳩待峠休憩所で早いけど、昼食にします。この後の午後の部は旅行記②で紹介させていただきます。
鳩待峠 自然・景勝地
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