シニア夫婦の欧州5カ国ゆっくり旅行30日　(5)リヴァプールからチェスターへ移動です(3月3日)

今日は朝から雨です。ホテルをチェック.アウトし、傘をさしてスーツケースを引っ張り、ビートルの像があるピア.ヘッドに歩いて行きます。ピア.ヘッドは、世界遺産「海商都市リヴァプール」のリヴァプール中心市街6つの区画の一つです。
ここでリヴァプールの中心街の案内図を示します。赤の矢印に注目してください。右上にリヴァプール.ライム.ストリート駅です。その更に上に昨日訪れた(63)ウォーカーアートギャラリーです。中ほど上部に(15)ヒルトン.ホテルです。今日は、ここからデール.ストリートを通って左にあるピア.ヘッドに行きます。左の(5)がビートルズ像です。更にアルバートドックの北にある(39)海洋博物館、(56)テートリヴァ.プールを訪れ、最後にソールトハウス.ドックを渡り、中ほどのリバプール.ワン.バス.ステーションからバスに乗りチェスターに移動します。

ホテルの北側を北東ー南西に伸びるデール.ストリートを南西に進みザ.ストランダの交差点に出ました。左の建物は、「ジョージズ.ドック.ビルディング」で右(北)は「キューナード.ビルディング」です。

さらに右(北)にある「ロイヤル.リヴァー.ビルディング」です。1911年に完成したこの建物は、 鉄筋コンクリートを使用して建設された世界で最初の建物の1つです。尖塔の上部まで98.2 m、メインの屋根まで50.9 mの高さです。 かつて国内で最も高い建物の1つでしたが、現在はリバプール市で5番目に高い建物になっています。

キューナード.ビルディングの南にあるエドワード朝のバロック様式で1907年に完成した「リバプール港.ビルディング」です。隣接する「キュナード.ビルディング」と同様に、建物の内側と外側の両方に繊細な装飾があり、特に多くの海事関連資料や高価な装飾家具で有名です。「リバプール港.ビルディング」、「キュナード.ビルディング」、「ロイヤル.リヴァー.ビルディング」の三つの建物は、世界遺産のピア.ヘッド地区の"３美神"と賞賛されている建物です。

後方は、左が 「ロイヤル.リヴァー.ビルディング」、右が”イギリス音楽体験"(British Music Experience)がある、1917年に完成した「キューナード.ビルディング」です。建物内には、イギリスのロックとポップ ミュージックの歴史をたどる体験型の展示をしている博物館があるそうです。建物のスタイルは、イタリアのルネサンスとギリシャのリバイバルが混ざり合っており、その設計は特にイタリアの宮殿のデザインに影響を受けています。建物はその側面を飾る華やかな彫刻で有名です。この建物は、完成から1960年代まで、海運会社キュナード.ラインの本社でした。

見つけました！このビートル像は、「キューナード.ビルディング」と川岸との中間にありました。

拡大しました。

赤い服を着たファンの方を写真から外しました。

雨に濡れた床に映った四人の若者です。

スーツケースを持ったファンの方が又入ってしまいました。御免なさい。

ウォーターフロントは、マージー川の河口です。対岸まで1000m程離れているようです。

対岸をよく見ると、3日後の3月6日に乗船するフェーリーと同じ船会社のステナ.ラインの船が並んで接岸しています。この会社の専用ターミナルのようです。

ピア.ヘッドにはこのような乗船場もありました。対岸や近くの港にいく小型フェリーが発着するのでしょうか。

川岸から眺めた、左に「キューナード.ビルディング」、右に「リバプール港.ビルディング」です。雨の日曜日ですが、出店もあります。

ビートルズの四人に別れを告げ、リバプール.ワン.バス.ステーションに向かいます。

「ジョージズ.ドック.ビルディング」は、ユネスコに指定された世界遺産「海商都市リヴァプール」の一部です。 1930年代にアールデコ様式で建てられ、マージー.トンネル公社のオフィスとクイーンズウェイ.トンネルの換気装置を収容しています。

「キューナード.ビルディング」の東側の通りであるザ.ストランダ通りの東側の建物列です。左端に聖ニコラス教会が見えています。

ザ.ストランダ通りの西側の建物群です。左の「ジョージズ.ドック.ビルディング」とその奥に「リバプール港.ビルディング」があります。

遠くにアルバート.ドックの倉庫群が見え出しました。煙突は、ポンプ.ハウスに付属しています。

後ろを振り返ると、世界的なレンタル.オフィスの代理店リージャスが斡旋するマン.アイランド(Mann Island)のビルです。遠くに「ジョージズ.ドック.ビルディング」がまだ見えています。

ヒルトン.リバプール.シティ.センター.ホテルの南側にあるリバプール.ワン.バス.ステーションに着きました。ここで13時発のバス券を購入しました。
当初は鉄道でチェスターに行く予定でしたが、途中の工事でバス連絡となっており、昨日の経験から時間が不定で不便なので変更しました。もう一つの理由は、是非訪れたかったピアヘッドを始めドック地区にバス.ターミナルが近かったからです。

切符を購入後、バス.ターミナルから海洋博物館に向かいます。先ほど遠くから見た煙突が付属するポンプ.ハウスの先にあります。

海洋博物館に入り、まずはエレベーターで3階に上がりました。3階の案内図です。３階は国際奴隷博物館になっています。

国際奴隷博物館の入り口です。

捕まえた黒人を拘束する時に使った足枷と手錠のようです。船上で使われ海水も浴びたのでしょうか、腐食して深く錆が発生しています。

捕まえた黒人を運送するのに使った船の模型のようです。奴隷売買が行われていた期間全体で、1200～1500万人もの黒人が大西洋を渡りましたが、すし詰めにされ劣悪な衛生状態のもとの数ヶ月の航海で150～200万人が死亡したと言われています。

この船上で鞭を持った白人船員の命令で作業をさせられている様子を見せています。この模型船は普通の帆船のようですが、オランダなどでは、効率よく運べるように専用の船も造られていたようです。その場合黒人を載せる甲板は、その上の甲板との間が、わずか1.2mしかない船もあったようです。要するに寝かせて運ぶのが前提だったようです。そして、健康で頑丈な黒人として売るために、時々上甲板で踊らせて運動代わりにしていたそうです。

"BADAGRY"は、南インド4州の一つ、カルナータカ州の公用語であるカンナダ語のアルファベット表記のようで「貧困」という意味だそうです。写真の中には30人の黒人が写っています。

展示場の写真３枚です。

アフリカの植民地化競争で、ヨーロッパ諸国はアフリカ各地の要所にこのような要塞を築いて他国からの攻撃に備え、自国の権益を護りました。しかし、この絵は奴隷時代が終わった後に描かれたものです。左に描かれた貨物船を見ると、第２次大戦直後の船の状態に見えます。

2階に下りました。この階には、1907年に大西洋航路に就航した高速豪華大型客船ルシタニア号の遭難を悼む展示、第２次大戦中の大西洋の戦い、そして過去3世紀にわたる海上通商に関する展示がありました。
まずルシタニア号遭難のコーナーです。ルシタニア号は、ここリヴァプールを本拠とするキューナード.ライン社の高速豪華大型客船でした。しかし、第1次大戦中の大西洋の戦いで、1915年にドイツ潜水艦の攻撃により沈没しました。

ピア.ヘッドの古写真です。左から、「ロイヤル.リヴァー.ビルディング」、「キューナード.ビルディング」、「リバプール港.ビルディング」が並んでいます。

博物館から、その北側にあるカンニング.ドックを越えて、「リバプール港.ビルディング」方向を望みます。その手前は、近代的な建物の"RIBA North"カルチャーセンターです。カンニング.ドックに、変わった迷彩を施した船が入っています。わかりますか？

リヴァプール港の風景で、後方の黒に白の白線が入った３本煙突の汽帆船は、インマン.ラインがリヴァプールとニューヨーク間に1888年に就航させた、シティ.オブ.ニューヨーク号かシティ.オブ.パリス号ではないかと推測します。

こちらは、上と同じ絵の左側です。中央の2隻は、純粋な帆船です。

昔のリヴァプール港の俯瞰図です。北から南へ3枚続きます。この絵では、右端に「ロイヤル.リヴァー.ビルディング」が見えます。

こちらでは、「ロイヤル.リヴァー.ビルディング」と「リバプール港.ビルディング」が見えます。現在その間に建っている1917年完成の「キューナード.ビルディング」は未だありません。

更に南を見ます。左に「リバプール港.ビルディング」です。右には今も現役のカンニング.ドックが見えます。

「ロイヤル.リヴァー.ビルディング」の北には、北大西洋航路のキューナード.ラインの客船、ルシタニア号か姉妹船のモレタニア号が描かれいます。

大きな汽帆船と小さな帆船が描かれている海洋画です。

夕食後の大きな傾きの影響を示す、東インディアマン号の船上の興味深いシーンです。

ピア.ヘッド前のマージー川を航行する小型の客船です。船尾にイギリスの商船旗を掲げています。左に「リバプール港.ビルディング」が描かれています。

ルシタニア号の姉妹船であるモーリタニア号が第1次大戦中の大西洋の戦いで幻惑迷彩をして仮装巡洋艦、その後は高速兵員輸送船として働きました。その当時の姿を描いた絵画です。絵からはどちらの姿か分かりません。仮装巡洋艦としては兵装が見当たりません。兵員輸送船なら、もっと救命ボートを載せていた筈です。本船は最後には病院船となり大戦を生き延びました。

川面からのピア.ヘッドの風景です。左に幻惑迷彩をしたモーリタニア号が描かれていますので戦時の風景だと思います。右にも縞馬のような迷彩を施した船が見えます。

こちらもピア.ヘッドの風景のようです。右端に聖ニコラス教会らしき建物が描かれているので、ピアヘッドの北側の風景のようです。

海洋博物館を出ました。博物館の南側はロイヤル.アルバート.ドックです。

アルバート.ドックの北西角にテート.リバプールの美術館が入っています。

まだ時間があるので、海洋博物館の北側にあるリバープール博物館(Museum of Liverpool)に行く事にしました。向こうの近代的な建物がその博物館です。

アルバート.ドックとその北のカンニング.ドックを結ぶ橋です。

橋の上から東の方向を眺めます。中ほどの煙突はポンプハウスで、その後ろにホテルのヒルトン.リバプール.シティ.センターがあり、煙突の左の白っぽい2連の建物は奇抜なデザインのワン.パーク.ウェストです。

行ってみるとリバープール博物館は休館していました。残念！
次の候補場所であるテート.リヴァプールに向かいます。リバープール博物館前に鎮座していた馬さんです。近くにはルシタニア号のプロペラが展示してありました。

海洋博物館の東側にあるテート.リヴァプールに入りました。この美術館は現代の抽象画や造形物が多いと分かっていたので、あまり興味がなかった美術館でした。

19世紀フランスの印象派の画家カミーユ.ピサロ(1830-1903)作の「パイロットの桟橋、ルアーブル、朝、曇り、霧の天気」です。ピサロの最後の風景画で、ルアーブルの港のホテルの1階の部屋に3か月滞在し、バルコニーから絵を描いていました。 バルコニーからは、港の3つの主な方向、すなわち、桟橋に向かって、パイロットの桟橋に向かって、そして外側の港の方向に、港の素晴らしい景色を眺めることができました。

左翼に共感を持つフランスの画家ボリス・タズリツキー(1911-2005)作の「1936年6月のストライキ」です。この絵は、後に破壊された大きな絵のスケッチです。

12時30分になりました。これからバスターミナルに向かいます。

煙突があるポンプハウスの前から東の方向を眺めています。正面の新しい建物は、ヒルトン.ホテル、左隅に奇抜なデザインのワン.パーク.ウェストです。

リバプール.ワン.バス.ステーションに戻ってきました。発車13分前です。面白い乗り場の設計です。バスが着いて乗り込む側に扉があり、後方はオープンな状態です。これだとバスが走る道路側が塞がれているので、人が不用心にバス道を歩く事はなさそうです。

市内向けの２階建てバスも発着しています。後方はヒルトン.ホテルです。

13時丁度、バスは発車しました。まだ雨が降っています。順調にいけば50分ほどでチェスターにつきます。ピア.ヘッドを北の方向に走っていきます。

自動車専用道路でチェスターへの分岐に差し掛かりました。

チェスター市街に入ってきました。

リヴァプールから10分早く40分ほどでチェスターのバスターミナルに到着しました。ホテルはここから500m位です。歩いて行きます。

チェスターの観光案内図です。バスターミナルは、図の赤い矢印が示すように城壁の北端にあります。ホテルは、東側の城壁中程のイースト.ゲート.クロックの内側にあります。イーストゲート.ストリートとブリッジ.ストリートが交差するザ.クロスがその左にあります。

ホテルのザ.チェスター.グロブナーにチェック.インしました。館内に掲げられたいた古い絵画です。

部屋は４階で東の角部屋です。ここに１泊します、

入り口扉を入ると右にクローク、左にバス.ルームです。

ベッド.ルームは充分な広さです。

バス.ルームは、少し狭めです。

バスも小さめです。

部屋の角に小さな出窓風の出っ張りがあります。ここから時計塔が真近です。

ホテル北側のイーストゲート.ストリートを見下ろします。対面の建物も素敵です。

対面の建物の上階です。

少し左にカメラを振りました。

大聖堂の南の通りからイーストゲート通りの間の小道、ゴッドストール.レーンの中程にあるレストラン、ダットンズ(Dattons)に入りました。お目当のレストランが一杯だったので近くのダットンズに入りました。

まずフレッシュ.スープをいただいて、ジジはロースト.ビーフです。

ババはロースト.ラムです。付け合わせとしてヨークシャー.プディングが付いています。

グレイビー.ソースでいただきました。そしてデザートのスティキー.トフ.パッドで締めました。

近くのチェスター大聖堂に入りました。

今日は天気が悪く、教会内は暗くてあまり良く見ません。

ステンドグラスは鑑賞に問題ありませんが。
４面ともキリストの生涯のシーンでしょうか。左端はイエスの神殿奉献、隣りは博士たちとの論議のようです。

左から、聖マタイ、ライオンをそばに置いた聖ヒエロニムス、百合を持つ聖キアラのようです。右端は、清貧の聖フランチェスコでしょうか。

左から、正義の大天使ミカエル、魚を持った天使ラファエル、天使アリエル、天使ガブリエルと読めます。
天気が良ければ、明日もう一度訪問する事にしました。

チェスター大聖堂の東側にあるタウン.ホールです。タウン.ホール前のノースゲート.ストリートを南(左)の方向に歩いて行きます。

タウン.ホール前を過ぎると、ノースゲート.ストリート西側(右側)に木組みの建物群が始まります。東側は、ほとんど木組みの建物は見当たりません。煉瓦造の家が目立ちます。

ノースゲート.ストリート西側の木組みの建物です。地上階が商店になっています。

ザラ(ZARA)の店がありました。入りませんでしたが、結構奥行きがある建物のようです。

右端に"ZARA"の看板が見えています。

ノースゲート.ストリート東側にも途中から木組みの家の連なりが始まります。こちらの木組みの家群には、2階の前面に商店と商店を繋ぐ通路ができています。西側の通りには2階の通路はなく、１階だけが商店です。

ノースゲート.ストリートがイーストゲート.ストリートに突き当たりました。左の家は、ノースゲート.ストリート東側の木組みの家ですが、2階に見える白く塗られた手摺りが通路の手摺りです。右側に見えるイーストゲート.ストリート北側にも2階の通路が見えます。

ここはT字型の交差点になっています。イーストゲート.クロックの方向(東)を望みます。

イーストゲート.クロックの方向(東)を拡大します。ホテルもこの方向にあります。しかし、まだホテルには戻らず反対方向(西)に歩いてみます。

先ほどのT字型交差点の少し先にザ.クロスと呼ばれる逆T字型の交差点があり、南の方向にブリッジ.ストリートが伸びています。そしてここからイーストゲート.ストリートはウォーターゲート.ストリートに名前を変えます。

この人形さん、チリ産のワインをサーブしているようです。

ザ.クロス南東角の建物です。この建物の両側にも2階の商店街のための通路があります。

木組みが綺麗なザ.クロス南東角の建物の北面です。

イーストゲート.ストリートを時計塔の方向に歩いて行きます。昼食を摂ったダットンズがあったゴッドストール.レーンがイーストゲート.ストリートに突き当たる正面にある百貨店デーベナムズの建物群です。木組みの家ではありませんが、味のある建物です。

紳士服店ですが、仕立屋さんでしょうか。

ホテルに帰ってきました。我々の部屋は、最上階の4階の左端です。円筒形の出窓が付属しています。ここから時計塔が直近なのです。

イーストゲートを出てみました。ホテルのザ.チェスター.グロブナーと、城壁を挟んだ反対側にある木組みの家です。
明日の午前中は、更に町歩きをします。